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06.18
Wed
前回は、「設備情報管理のメリット」というテーマの中の、「情報へのアクセ
スの改善」ということについて引き続き説明をしました。
部品型番や過去の故障、設備基準の変更や、図面管理、金額管理など、情報へ
のアクセスに起因する問題をご紹介しました。
情報アクセスを改善することは

・設備の情報がどこにあるのかわかるようにする
・設備の情報をすぐに取り出せる状態にできるようにする

これらがルール化されていることなので、こうした問題の解決につながります。
多くのご担当者様はこうしたことに気付いていると思いますが、漠然と
「よくなるかもしれない」と捉えていることも、多いかもしれません。
しかし、これは定量的、つまりコストの問題なのです。
ということをご説明してきました。

それでは、「情報へのアクセスの改善」が定量的なコストの問題とどのように
関係しているのでしょうか?
具体的にご説明します。

まず、「情報へのアクセス」の問題とは主に「探索時間」に関わることです。
つまり、情報探索時間を短くできるかどうかという話なのです。
そうした前提で、コストの問題は

・直接的コストの問題
・間接的コストの問題

の2種類に区分できます。

直接的コストとは、誰かが情報探索することによってかかる直接的な人件費で
す。

情報探索時間×単位時間当たりの人件費

という式でコストが算出できます。
従って、「情報へのアクセス」を改善することによってこのコストが変動しま
す。

製造現場では当たり前の話だと思いますが、現場の作業者が直接製造に関わら
ない時間は、可能な限り削減できるように改善しています。
段取り時間などの無駄をできるだけ排除することが強く求められます。

保全の現場でも同様だと思います。
機械の点検、整備、修繕など本来実施すべき業務の割合が高ければ高いほど効
率的ということになりますが、実際には事前の下調べなど段取りにもある程度
時間はとられているはずです。
段取りの中でも、特に資料を探す時間などは最も無駄と考えられます。
この無駄を減らすことができるかが、直接的コストの問題です。

前回の事例の中でも、ほぼすべてに当てはまる問題です。
図面を探したり、故障の対処方法を探したり、かかった金額を探したりと、こ
の探すという部分にもコストがかかっている、ということです。

それでは、情報管理によってメリットが出るかどうかの判定はどうすればよい
でしょうか?

次の算式で、求めることができます。(ある特定の作業が前提です。)

項目A:これまでの情報探索時間(/月)×人件費(/月)
項目B:情報管理実施後の想定される情報探索時間(/月)×人件費(/月)
項目C:設備情報管理運用にかかるコスト(/月)
項目D:設備情報管理導入にかかる初期コスト

◎D÷(A-B-C)

これで求められるのは初期コストを何カ月で回収できるか、ということです。
そもそも(A-B-D)がマイナスになるようでは全くメリットはないということで
す。
プラスになってもわずかなプラスで初期コストの回収に長時間かかるようであ
れば、金利分を考えると実質的にはマイナス、ということも考えれれます。
こうした方法で、具体的な数値でメリットがあるかを検討することができます。

項目A~Dの算定方法は、色々なやり方があります。
一つの例をお出しいたします。

・項目A
改善対象の業務について、作業対象者すべてにある一定期間、作業時の

「情報探索時間」(難しい場合には段取り時間)

を記述していただきます。
それを全作業者集計し、一人あたり・1ヶ月あたりの平均探索時間を算出します。
その平均探索時間と作業者の1ヶ月あたりの平均人件費でコストを求めます。

実地の計測調査が難しい場合には、シミュレーションを実施します。
想定される作業課題をいくつか準備して、それを実施しようとする場合の段取
り部分だけ作業者に試していただきます。
その結果を集計する、というやり方です。

・項目B
情報管理実施後の想定は、項目Aの2番目の方法と同じ、シミュレーションの実
施が基本です。
もし、シミュレーションを行う場合には、テストサンプルを抜き出し、想定さ
れる情報管理の方オフでデータをセットして、その情報を利用して実際に作業
者全員に対して計時してみます。
サンプルデータが終わったら、結果を集計して、一人あたり・1ヶ月あたりの
平均探索時間を算出します。
その平均探索時間と作業者の1ヶ月あたりの平均人件費でコストを求めます。


・項目C
情報管理にかかる運用コストです。項目Bの実作業以外の日常的コストという
ことになります。
具体的には、

 *データの追加・修正などの日々の入力コスト
*人員が入れ替わった場合の教育コスト
*コンピュータソフトや設備を利用している場合にはその保守コスト

それぞれについて、1ヶ月あたりの平均金額を算出します。


・項目D
情報管理の仕組みを作るためのコストです。
具体的には、

 *初期データを入力、または整理するためのコスト
 *初期教育コスト
*コンピュータソフトや設備を利用するいる場合にはその購入コスト

以上が算出例です。

シミュレーションが中心になるため、どの程度誤差を見込むかで大きく違って
きます。
統計的に処理する方法もありますが、簡便に考えるとしたら項目Cの運用コス
トに1.3~1.5程度の係数をかけて大きめに見積もっておくことをお勧めします。

また、実際に算出する場合は、もう少し、色んな要素が複合的に絡み合ってい
ることも多いので、個別のケースに合わせて算式を組み立ててください。

次回は、間接的コストの問題についてご説明します。
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