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06.18
Wed
前回は、「情報へのアクセスの改善」についての話の中で、間接的コストの算
定方法についてご説明しました。

ここで言う間接的コストとは、設備故障や異常の結果、修理に伴う費用以外に
発生する間接的損害のことです。
例えば、生産ラインの停止、代替処理の発生などです。
こうした損害が、時間の経過によって増大する場合、対処するための情報への
アクセススピードが改善されれば、損害が軽減される可能性があります。

※「故障や異常」が減少して損害そのものが減る、ということではなく、あく
までも「情報へのアクセスの改善」によって生み出されるメリット、というこ
とにご注意ください。

間接的コストの内訳は、設備によって多岐にわたっています。
ですから、設備ごとに間接的コストによるメリットを算定しようと考えると、
膨大な手間暇がかかります。
そのため、メリットを算定する場合にはサンプルを抜き出して考えた方が現実
的です。
サンプル抜き出しは、次の二つの方法が考えられます。

1)故障時に発生する間接的コストが大きそうな設備と、故障頻度が多い設備
をサンプルにする。

2)ランダムにサンプルを抽出する。

これらのサンプルから、全体のメリット金額を推定します。

直接的コスト、間接的コストに対するメリットがある程度見えてきたら、次の
ような算式で初期コストに対する、回収期間を求めることができます。

項目A:これまでの情報探索時間(/月)×人件費(/月)
項目B:情報管理実施後の想定される情報探索時間(/月)×人件費(/月)
項目C:設備情報管理運用にかかるコスト(/月)
項目D:設備情報管理導入にかかる初期コスト
項目J:間接的コストに対する総メリット(/月)

◎D÷(A-B-C+J)

前回までは、このような話を行ってきました。

さて、実際にはこのような机上の推定通りにコストメリットが得られるかどう
かは、わかりません。
これらの計算は、仮定や推定をもとにしている部分が大変多いからです。

例えば、予想以上に初期コストや運用コストがかかったり、思ったほど情報探
索のスピードが上がらなかったり、とやってみなければわからない問題は多数
あると思います。

本当に設備情報管理によって「情報へのアクセスの改善」が発生し、コストメ
リットが生まれているのかは、情報管理実施後にチェックして、しっかりフィ
ードバックすべきだと思います。

ただ、情報管理の運用を開始してすぐにその判断するのは非常に困難です。

なぜでしょうか?

一般論としては、情報管理を実施すれば、時間の経過とともに効果(メリット)
は逓増します。つまり、最初はメリットが低いのです。
一方で、運用コストはほぼ固定と考えられます。
そのため、最初は運用コストがアクセス改善によるメリットを上回る可能性も
あります。

ですから、メリットがあるかチェックするのは本格的に運用開始後、少なくと
も1年程度の運用経過は必要ではないかと思います。

チェックポイントは次の通りです。

1)総初期コスト(本格運用開始までの総コスト)
2)運用コスト(本格運用時の運用コスト)
3)情報探索時間

3)に関しては、導入前と同様に時間の計測をしていただくことになります。
アバウトに考えたい場合には、設備メンテナンスに段取り時間をご担当者にヒ
アリングして下さい。
日報などを少し細かくして、メンテナンスに関わる段取り作業と実際の作業を
分けて申告してもらうのです。
段取り作業の中に情報探索時間が関わっていると推測できます。

(なお、効果測定のためには、情報管理前の同様データが残っていることが前
提です。)

思ったような効果が得られていない場合、改善が必要になります。
1)は変えようがありません。

ですから、2)の運用コストを抑えるようにするか、3)の情報探索時間をさ
らに改善できるようにするか、ということになります。

運用コストが情報探索時間の短縮によるメリットを上回っているような場合は
非常に問題です。
このようなケースをもし改善できなければ、そもそも今やっている情報管理方
法に根本的な問題がある、という結論になります。

「やる意味がない=情報管理をもとに戻す」

という判断をすることも当然あるかもしれません。

これは余談ですが、一旦運用が軌道に乗ったものを元に戻すことは、これはこ
れでなかなか難しいことです。

私どものお客様の中で、

「「設備管理の匠」を導入したが、今は使っていない。」

というお話を聞くことが時々あります。
これは、よく聞いてみると、主に運用が軌道に乗る前、ないし組織的に運用す
る前の段階であきらめていることが、非常にに多いようです。
例えば、主導していた担当者がいなくなってしまったり、初期データを作った
後は運用が個人任せになっていたり、というケースです。

逆に、一度運用がある程度できてくると、そこからやめてしまうことは比較的
少ないように思います。

「ちょっと不便だなあ」「効率が悪いなあ」

と思っていても、運用が決まっているとやり方を変えにくいのかもしれません。

それだけに、メリットが本当にあるか運用後にチェック・検証することも、
大変重要ではないかと思います。

さて、次回ですがもう少しこの話を続けさせてください。
設備管理システムを使って、具体的に「情報へのアクセスの改善」をどのよう
に実現できるのか、ということをお話ししたいと思います。
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