06.18
Wed
前回は「情報へのアクセスの改善」に「設備管理システム」がどのように役に
立つのか?ということをお話しいたしました。
実は、「設備管理システムの」基本的な役割自体が、「情報の統合機能」を利
用して「情報へのアクセスの改善」を実現することにあります。

例えばExcelを利用している人は、設備の情報をいろいろなExcelファイルに分
けて管理していることが多いと思います。
バラバラのExcelファイルで管理している場合、何か設備情報を調べようとす
ると複数のファイルを開かなければならず、その分探索に時間がかかる可能性
があります。

一方、設備管理システムでは基本的に情報をまとめて管理します。
ある設備の情報を調べると、その設備に関連する情報を比較的すぐに取り出す
ことができます。
従って、「情報へのアクセス改善」に直結するのです。

問題は「情報へのアクセス改善」によって得られるメリット(コストメリット)
が、システムを構築または設置・運用し情報を維持するコストを上回るかどう
かです。
これは、規模によっても違います。
また、最初はメリットが小さく、徐々にメリットが増えることも考慮しなけれ
ばなりません。
ただ、設備管理システムをうまく利用すれば、「情報へのアクセス改善」の役
に立つこと自体は間違いありません。

このような話をさせていただきました。

さて、今回からは新しい話に移らせていただきます。
現在の大きなテーマは「設備情報管理のメリット」は何か、ということですの
で、新たな「設備情報管理のメリット」についてお話をしたいと思います。

代表的なメリットとして第二に挙げたいのは、「設備・保全教育コストの削減」
ということです。
これは、広い意味で「情報へのアクセス改善」と重なる点もありますが、メリ
ットの観点はかなり異っています。

「情報へのアクセス改善」は、基本的には「自分の情報探索コストを改善する」
ということでした。
しかし、「設備・保全教育」は他の人との間で発生する問題、つまり人を育成
するのに多大な労力がかかる、ということなのです。

実際、人を育成することは、設備管理担当者の中で課題になっているのでしょ
うか?

プラントメンテナンス協会が2011年に主に製造業を対象として行った、「2011
年度メンテナンス実態調査」の中で

「保全業務全体において、重要な課題と思われる上位5つの課題」

というテーマで調査をしています。
実施しています。(有効回答276)

http://www.jipm.or.jp/data/120423_2.pdf

その中で、1位になっているのが、

「人材育成・確保(技術・技能)」

です。
実に87.7%もの保全担当者が課題に挙げているのです。

つまり、ほとんどの事業所で、設備管理業務に携わる人材の教育に非常に頭を
悩ませている、ということが容易に想像できます。

設備保全は人がやっている業務です。
当然、異動になる人、退職をする人などが出てきます。
すると通常は人を補充しなければなりません。
しかし、必要な技術、技能を持っている人が着任することは極めて稀です。
現場で別業務をやってきた人が異動してくる、場合によっては全く知識がない
新人がやってくるということも考えられます。

そうした時、何らかの形で人材を教育し、育てていかなければなりません。

比較的多いのは、他の業務でもそうですが、OJTつまり、実地の業務の中で先
輩に教わりながら知識を増やしていく、ということだと思います。
しかし、OJTは手間とコストがかかります。

一般的に、保全業務に関わるコストや人員は減らされる傾向にあります。
そんな中で、新しい担当者を教えるのは容易なことではありません。
十分な人員がいたり、設備保全の実業務が比較的容易であればそれほど問題に
はならないかもしれません。
しかし、私自身がお話をお伺いするお客様のほとんどで、人がいないのはもち
ろん、設備老朽化に伴いやらなければならなない業務は増えています。
だからこそ、プラントメンテナンス協会のアンケートでも9割近い担当者が問
題と感じているのだと思います。

もちろん、保全業務の場合、実際に経験しなければなかなか身につかないこと
が多数あります。ですから、実地で教えること自体は必要です。

しかし一方で、例えば、

・設備の基本構成
・どんな部品をどんな頻度で変えなければならないのか
・おこりやすいトラブル

設備関するこうしたごく基本的な知識も、先輩担当者が教えなければならない
としたら、教育にかかる時間は非常に膨大なものになります。

私がこれまでお話をお伺いした中には、教育用に、設備の基本知識について資
料を独自にまとめているケースもありました。
これは、早く技能を習得するために非常に重要なことだと思います。

しかし、一方で教育用の資料をまとめるのも時間がかかりますし、それ以上に
資料の更新が必要です。
設備の廃棄、更新、新規導入、故障の状況の変化などなど、設備の状況は時間
とともにどんどん変わっていきます。それを、教育用の資料の中で追いかけて
いくのは、中々大変です。

では、どうすればよいのでしょうか?

これこそ、今回のテーマです。
「設備の情報管理」を適切に行っていれば、こうした基本的な知識を提供する
手間暇=コストを削減することできるのです。

それでは具体的な内容は、次回ご説明していきます。
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