--.--
--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

06.19
Thu
前回は、「設備情報管理のメリット」の中で、「設備・保全教育コストの削減」
についてお話をさせていただきました。

プラントメンテナンス協会が2011年に主に製造業を対象として行った、「2011
年度メンテナンス実態調査」の中で

「保全業務全体において、重要な課題と思われる上位5つの課題」

の第1位が「人材育成・確保(技術・技能)」でした。
保全業務は人が行うものなので、異動・退職に伴って、未経験者が入ってくれ
ば人を育てていかなければなりません。

しかし、OJTや教育にはコストがかかります。
保全予算が削られている中で、基本的な知識も教えていかなければならないと
したら、非常に大変です。
資料を作るにしても、そのメンテナンスに時間がかかります。

このような話をさせていただきました。

さて、こうした問題の一助になるのが設備の情報管理です。
具体的にそのメリットを考えていきましょう。

まず情報管理が全く行われていない状態を想像してみてください。

保全業務自体は、十分経験と知識を持った個人個人によって行われています。
ですから、日々の業務が支障をきたすことはありませんでした。
しかし、それぞれがどんな経験をし、どんなノウハウを持っているか、他の人
にはわかりません。

「このトラブルが起こったら、あの人に聞けばいいよね!」

このように、思っています。

しかし、ある日急に一人の担当者が別の場所に異動することになりました。
一応、後任の担当者は来ることになりましたが、経験はあまりありません。
引き継ぎの時間もそれほどはありません。

それまで、情報を整理していないので慌てて、引き継ぎ資料をまとめ始めます。

しかし、それまでやってきたことを短時間でまとめ上げるのは難しく、OJTを
やる時間もない。
同僚、または新任の担当者に、口頭でざっと説明せざるを得なくなります。

当たり前ですが、実際に新任担当者が業務を引き継いでみると、

「これはどうする?」

という、わからない問題が多数出てきます。

例えば、ある制御盤を再起動しなければならない、という非常に簡単な作業で
あっても、手順がわかりません。
そのマニュアルはどこかにあるはずなのですが、どこにあるのかわかりません。

仕方がないので、他の担当者に確認してみます。
他の担当者もそれほど良くわからないので、一緒になって必死に資料を探しま
す。
ようやく探し当てたマニュアルに従って、再起動と再セットアップを行ってみ
るのですが、特殊な設定を施していたようで、それがまたわからず、情報をま
た探す・・・。

これは極端な話だ、と思われるかもしれませんが、私は複数のお客様から似た
ようなことをお伺いしたことがあります。

ではそこまで極端ではなく、引き継ぎのときに資料を作る時間的な余裕が多少
あるとしたらどうでしょうか?

しかし、いざ、自分が持っている過去の情報を、他の人に伝わるような形で資
料化しようと思ったら、思いのほか大変です。

なぜでしょうか?

これは、第57回(昨年10月)のニュースレターで触れた通り、「人間は忘れ
る動物」だからです。
資料を整理しようと思っても、細かい情報がどこにあるのか、自分で覚えてい
ると思っても意外に忘れています。
実際に自分でも作業のときに探す情報は多いものです。
それ以前に、資料にすべき内容自体を自分でうっかり抜いてしまったり、とい
うこともよくある話です。

従って、資料を作るのに予想以上に時間がかかったり、網羅性が低かったりし
ます。簡単に言えば、無駄にコスト=時間がかかったり、かかったコストの割
にはよいものができなかったりするのです。

それならば、十分なOJTを行うことができればよいかもしれません。
しかし、これは単純にコスト=人件費が跳ね上がります。

つまり、情報管理が行われていない状態を想像すると、引き継ぎ期間がそれほ
ど取れない場合、新任担当者が混乱や、無駄なコストの発生がかなりの確率で
発生すると思われます。

逆に言えば、設備情報管理が適切に行われている=ルールが決まっていれば、
この問題をかなり軽減できます。
つまり、今お話ししてきたことの裏返しです。

普段から、資料の管理場所、記録の記載方法などを組織内でルール化している
とします。
すると、急に異動が決まったとしても、

◎引き継ぎのために慌てて資料をまとめる必要がなくなります。
◎他の担当者も、どこに何があるのかある程度見当がつくので、新任担当者か
ら質問されても、より的確な対処ができます。
◎新任担当者自身も、自分で必要な資料を探し、自力対処したり、事前に学習
しておくことが容易になり、OJTをやるとしても最低限で済みます。

設備保全の仕事は、実は他の仕事と比べて、こうした情報管理による世代間の
メリットをより得やすい業務構造になっているのです。

どうして?

不思議に思う方もいらっしゃるかもしれません。

その点は、次回ご説明させていただきます。
スポンサーサイト

comment 0 trackback 0
トラックバックURL
http://setsubitakumi.blog.fc2.com/tb.php/122-0776208f
トラックバック
コメント
管理者にだけ表示を許可する
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。