07.03
Fri
前回は、設備情報管理の「保全計画の支援」というテーマの「予測」の話に関
連して、「定量的な分析」のための技法についてお話をしました。

定量的な分析データを利用して「意識が及ばないところを可視化する」場合、
データの精度が重要になります。
データを眺めて経験や勘を働かせようとしても、そのデータ自体が誤っていた
らほとんど意味がなくなるからです。
そのため、データ管理の手順をきちんと考えることが必要になります。
管理手順の一例として

1)目的を決める。
2)仮説を立てる。
3)範囲を決める。
4)データを標準化する。
5)収集の手続きを決める。
6)利用の手続きを決める。
7)運用する。
8)レビューを行う。

という方法を以前お話ししました。
その中でも、「目的と仮説」をきちんと設定すること、そして比較ができるよ
うに「データの標準化」を行うことが必要だ、ということをご説明しました。

今回も、前回のお話をさらに進めていきたいと思います。

では、「予測」という観点から考えて、設備情報管理では、どのようなデータ
が主に分析の対象となるのでしょうか?

大きく分けると、次の3つです。

・頻度データ
・コストデータ
・測定データ

一見すると、非常になじみ深いもので戸惑うことはないと思いますが、それぞ
れについてもう少し考察を加えていきたいと思います。

◎頻度データ

設備に関わるある事象が何回発生したのか、というデータです。
定量的な分析をする場合には、このデータが土台になることが多くなります。

代表的な例を挙げれば、故障の回数です。
故障の回数が、後ほど解説する故障率、MTBF、MTTRの計算をする場合の基礎に
なるのです。

また、次のような区分けで頻度を考えることもできます。

・PM(予防保全、CM(改良保全)を含む)
・BM(事後保全=故障とその対応)

ご存知の通り、PMは点検、清掃、調整、定期部品交換、分解整備、改良工事な
どが含まれています。
BMは突発故障対応、ということになります。

一般的に、PMを増やせば、BMは減っていく、と考えられます
また、BMが増大していく場合、機器が摩耗期に入ったと考えられます。
つまり、PMやBM頻度データを把握できていれば、

「PMを増やすことでBMが減るかもしれない」

といった、仮説や予測がたてやすいということになるのです。
そして、その予測精度を上げていくためには把握する頻度の種類を精密化して
いく、ということになります。

このように、頻度は大変重要で、把握したほうが良いデータです。
ただ、頻度データを取り扱う場合の注意点もあります。

・レベルの差
同じ故障でも、チョコ停レベルのものと、1日以上停止してしまう重大故障とで
は同じ1回とカウントするには無理があります。
故障のレベルが違っているからです。
そのため、的確な分析を行うため頻度の種類を区分けしておくことも必要にな
ります。

・発生頻度の少なさ
故障の中には、発生頻度が非常に少ない場合もあります。
少なければ定量的な分析を行うことが難しくなります。

例えば同型の機器があれば、同型の機器の頻度データを合わせて分析するほう
が良い場合があるということです。
そのような分析を行いたい場合、AとB二つの機器が同型であるというデータを
あらかじめ設定しておかなければなりません。

・条件の違い
機器の利用条件により、全く故障の頻度が変わってくる場合があります。
同一の機器であっても、時期によって処理量や負荷の程度が違ったりしている
と、故障頻度にも影響を与えることがあります

条件の違いをどこまで念頭に置くかで、分析のやり方も変わってきます。

・データのダブリ
これは、純粋にデータの作り方の問題です。
例えば、同じ一連の作業でも、記載上の理由から記録にダブって残されてしま
うことがあります。
例えばAさん、Bさんが二人である機器の部品交換作業をしていた場合、その作
業記録を残す場合、二人がその作業を別々に記載することがあります。
それがわかっていないと、その保全作業をダブルカウントしてしまう可能性が
あります。

管理対象が「機器」になっていないとこうしたことが起こりやすいので、注意
が必要です。


少し中途半端ですが今回はここで終わります。
次回は、「コストデータ」「測定データ」についてお話しします。
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