--.--
--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

08.07
Fri

前回も、設備情報管理の「保全計画の支援」というテーマで「予測」するため
に分析対象となるデータは何かというお話を進めていきました。
「予測」の観点から考えて、分析対象データは

・頻度データ
・コストデータ
・測定データ

です。
頻度データは「設備に関わるある事象が何回発生したのか」、というデータで
す。
この事象には色々な内容が考えられます。
一例を挙げれば「故障」です。「故障」は、分析でよく利用される故障率、
MTBF、MTTRの計算をする場合の基礎になります。
このように、頻度データは予測のための分析の基礎になります。

頻度を取り扱う際、注意すべき点もあります。

同じような事象でも程度が違う場合にどのように取り扱うかという「レベルの
差」。
事象が稀にしか発生しない場合の「発生頻度の少なさ」。
同じ事象でも環境が著しく違う場合、どのように考慮するのかという「条件の
違い」。
同じ事象のデータを別々にカウントしてしまう「データのダブリ」。

このようなお話をさせて頂きました。


今回は、予測で取り扱うデータのうち、「コストデータ」を考えたいと思いま
す。

コストについては、これまでも何度も出てきていますが、改めて焦点を当てて
みましょう。
そもそも、「保全計画」において重点的に考えるべき要素として「コスト」
「予測」「制約条件」を挙げ、つい最近までいろいろと検討を加えてきました。

その際には、コストを2種類に分けて次のように取扱いました。

----------------------------------------------------------------
「直接的コスト」は目に見える費用、つまり、実際の保全作業にかかるコスト
ということになります。
材料費、外注費、人件費、更新費などが考えられます。

→作業コスト
----------------------------------------------------------------

----------------------------------------------------------------
「間接的コスト」は目に見えない費用、つまり、設備トラブルが原因となり、
結果として引き起こされる現象によって発生するコストです。

→損害コスト
----------------------------------------------------------------

保全計画とはこうしたコストを、予想できる水準に管理できるかどうか、とい
うことに他なりません。
そのためには、それぞれのコストが可視化できることが必要です。

直接的コストは、上の挙げたとおり「材料費」、「外注費」、「人件費(作業
工数)」、「更新費」など、具体的な作業費を把握することで可視化できます。
もちろん、大雑把に「作業費全般」というコスト管理の方法も考えられます。
どこまで細かく分類できるかは現場ごとの事情で異なります。

ただ、細かく分類すれば、分析も細かくできて、予測の精度や、対策による効
果も高まるといってよいでしょう。

例えば、「材料費(部品費)」というデータを管理していたとします。
データを分析した結果、近年1回の作業あたりの「材料費」が上昇しているこ
とがわかったとします。
詳しく原因を探ると、特定の部品単価がだんだんと上がっていました。
もしかすると、将来的にその単価はさらに上がる可能性が高いと予測できるか
もしれません。
その分析に基づけば、該当部品の調達方法を変える、代替部品の検討を行う、
更新を早めるなどの方策を進める可能性が高くなります。

このように作業のコストを細かく区分けすれば、分析も精緻になり、将来のコ
スト予測や具体的な対策は立てやすくなります。


一方、間接的コストは少し厄介です。
以前もご紹介した通り、間接的コストを把握するのは簡単ではありません。
そのため、代替的な手段を使って間接的コストを可視化します。
具体的には、「設備の重要度」、「保全ランク」、「停止時間」、「故障(損
害)規模」などです。

ただ、「停止時間」を除いた各要素は、実は主観によって左右されます。
何をもって、重要度が高いのか、損害規模が大きいのか、客観的な基準を作る
ことは簡単ではありません。
そうなると、人によって違いが出てくる可能性がある、ということになります。

例えば、ある設備が長時間運転を停止した場合を考えてみます。
ある人はその設備が停止することで、処理工程全体が遅れることを考慮し、損
害大と判断しました。
しかし、別の人は実作業自体が単純な部品交換なのでコストが低く、損害小と
判断するかもしれません。
同じ事象でも、基準が明確でなければ、異なるデータを作ってしまう可能性が
あるのです。
そうなると、予測とその検証はうまくいかなくなってしまいます。

つまり、予測という観点から考えると、その精度を上げ実効性を高めるため、
コストの内容を区分すること、そして特に間接的コストの場合、その意味する
基準をきちんと決めておいた方が良い、ということになるのです。

もちろん、データを作成・運用する手間などがありますので、細かければ細か
いほど良い、ということにはならないとは思います。
ただ、もしも保全計画を立てるとしたら、分析の重要な対象であるコストの問
題もきちんと再検証したほうが良いと思います。


以上、予測の対象としてのコストデータについて考察を加えてきました。

次回は、「測定データ」について考えたいと思います。
スポンサーサイト

comment 0 trackback 0
トラックバックURL
http://setsubitakumi.blog.fc2.com/tb.php/157-2dbb62c6
トラックバック
コメント
管理者にだけ表示を許可する
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。