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06.16
Mon
前回は、「(2)象限」に対する「リスクの回避」「リスクの転嫁」適用の判断に
ついてご説明いたしました。
「リスクの回避」の判断は、経営的な問題に関わることが多いため、
設備保全担当者では現実になかなか判断がつきません。
「リスクの転嫁」ですが、もしリスクが高いとしたら保険会社が引き受けられ
るのか、引き受けたとしても掛け金が非常に高くなるのではという問題が
出てきます。
このように、「(2)象限」に属する設備の問題は大変難しいことから、
本来設備導入前に十分にリスクを検討しておくべきだと考えられます。

ということをご説明してきました。

今回は、

・「(3)象限」=リスクのランクが低く、除去が容易
・「(4)象限」=リスクのランクが低く、除去が難しい

これらの問題と、リスクの「保有」についてご説明してきます。

「(3)象限」「(4)象限」ともに、リスクのランクが低いわけです。
万一リスクが顕在化したとしても、その影響=「事後対処に必要なコスト」
が低い、ということになります。
具体的に誰でもわかる身近で仕事に使う例として、「パソコン」を題材に
ご説明します。

仕事で使っているパソコンが壊れてしまった経験はありますか?
その場合、状況によって、次のような問題が考えられます。

1)壊れてしまった時にもし、
様々な資料やデータがそのパソコンのハードディスクにしか入っていなかった
としたら、仕事にとてつもなく影響がでることになります。
実際上、資料やデータの復旧は難しく、その損害はパソコンを買い替える費用
をはるかに凌ぐことになると思います。

2)一方、データをこまめにバックアップを取っていたとしたらどうでしょう
か?
パソコンが壊れても、そのバックアップからある程度データを復元できます。
壊れたことによる影響はかなり抑えられます。
ただ、データを復元する作業を行っている間、仕事が止まってしまう可能性が
あるため、単にパソコンを買い替える費用よりも、損害コストはかかることに
なります。

3)最近は、保存するデータを共通管理しているサーバに集約している場合も
増えています。
その場合には、自分のパソコンが壊れたとしても、仕事で利用するデータは
全く影響がありません。別のパソコンがあれば、すぐに仕事を再開できます。
損害コストはほぼ、パソコンの入れ替え費用だけです。

4)さらに、仕事に使っているといっても、壊れた当時、
実際にはそのパソコンをほとんど利用していなかったということも考えられます。
その場合には、壊れたとしても、パソコンを買い替えることもない、
ということもあり得ます。

すでにおわかりだと思いますが、この例のリスクの高さは、
1)>2)>3)>4)の順番になります。
この例で言えばリスクの低い状態とは、

・すぐに復旧が可能
・代替手段をとりやすい
・実際には利用していない

このような理由から、仕事への影響が抑えられるということです。

通常の設備についても、ほぼ同じことが言えます。
設備が故障しても、すぐに修理ができるものであったり、予備機があったり、
壊れても業務上ほとんど影響がない、このような場合にリスクが低いという
ことになります。

では、リスクが低い場合でも、リスク発生につながる故障をできるだけ
減らす努力をするべきでしょうか?
故障発生は低い方がもちろん良いのですが、そのために点検頻度を増やしたり
定期的な部品交換をすると、

・故障発生を減らすためのコスト>故障が発生したときの対処コスト

になってしまう可能性があります。
その場合、むしろ故障が発生することを容認して、事後対処を行う方が
経済合理性にかなっていることになります。
ですから、故障が発生することを前提として、その場合の対処を確実に行う
準備を十分に行う、これが「リスクの保有」の基本的な考え方です。

「(3)象限」「(4)象限」はともに、リスクが低いため、こうした「リスク保有」
の選択をとることが多くなります。
なかでも、「(4)象限」は「リスクの除去が難しい」、すなわちそれ以上、
リスクを低くすることにコストがかかることから、取りえる選択肢としては、
ほぼ「リスクの保有」に限られます。

一方、「(3)象限」は「リスクの除去が容易」なわけです。
ですから、そのコストによっては、リスクを除去するための予防対処をさらに
行うことによって、

・「(3)象限」→「(4)象限」

に近づけていくことが、一つの選択肢になります。

一つ注意点があります。どんな対処を行っても論理上、リスクが「ゼロ」
になるということはあり得ません。
ですから最終的には(1)~(4)象限すべて、最終的にはリスクを「保有」する
ことになります。
そのため(1)~(3)象限はすべて、リスクを低くするための対処を行ったり、
リスク可能な限り除去することによって、「(4)象限」化することが理想状態
ということになります。

ただ、どうしても「(4)象限」化するための限界は出てきます。
その場合でも「リスクを保有」しなければなりません。
そのため、特にリスクが高い状態で残っている場合に備えて、
リスクの保有のオプションとして、「自家保険」という方法をとることもでき
ます。

この「自家保険」それから、リスク対処の組み合わせについて
もう少し詳しく次回ご説明したいと思います。
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