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06.16
Mon
前回は、リスクを保有する場合のオプションの一つである「自家保険」につい
てご説明しました。
保有せざるを得ないリスクを「時間を使って分散」させる仕組みをつくること
で、具体的には自社でお金を積み立てる、などの対処となります。

さらに、リスク対策のまとめとして

・リスクの対策はその内容に応じて異なる。
・リスクの対策は変化していく。

をということを、確認しました。
リスクマネジメントは1度きりのものではなく、継続的にサイクルを回していく
ものです。

今回は、これまでご説明していなかった、最後の段階、

4)(事後)対策を行う

についてご説明します。

これまでのお話は、主に事前(予防)の対策をどうするか、ということに力点
が置かれてきました。
(予防の話だけではありませんでしたが)
ただ、お話してきましたとおり、リスクが「ゼロ」になることは論理的にも
あり得ないことです。
したがって、どんなに万全の予防対策をしたとしても、リスクが顕在化する
恐れは常に付きまといます。ですから、

「もし、問題が発生したら(=リスクが顕在化したら)どうするか?」

を検討し、的確に問題解決(または問題の収束)を図っていくことは、
リスクマネジメントにおいて必須事項です。

では、実際にどのように考えればよいのでしょうか?
その前に、少し整理しておくべきことがあります。

実は、今ご説明している、設備情報管理の分野で「リスク」という用語には
二つの考え方が含まれています。
以前、リスクのリストアップについてご説明した際に、次のようなお話を
させていただきました。

「設備トラブルに起因する損害をできるだけリストアップする」

ここに、二つの内容が含まれています。
それは「設備トラブル」と「損害」ということです。

一般的なリスクマネジメントの用語で言えば、

「設備トラブル」=リスク源
「損害」=リスク(狭義の)

とということになります。

ここまで「リスクの発生確率」とお話しする場合には、シンプルにするために
特に両者を分けずに進めてきました。
ただ実際には、設備トラブルが起これば必ず損害が発生する、というわけでも
ありません。
設備トラブルが発生しても、想定した損害には至らないこともあります。

事後対策を考える場合には、特にこの二つを分けて考えた方が適切です。
(もちろん、事前対策でもこの2段階それぞれに考えると有効なケースは多々あ
ります)

なぜでしょうか?

それは一旦、「損害」が発生してしまったら多くの関係者を巻き込んでしまう
可能性があるからです。

この稿では、主に「設備管理担当者」様を意識したリスクマネジメントについ
てご説明しています。
ところが、いったん損害が発生してしまうと、その内容によっては設備管理担
当者を超えてしまうことがあります。
というのも、損害は工場や施設全体、会社全体はもちろんですが、その損害に
関わる関係者全体(ステークホルダー)を考慮しなければならないからです。

何年か前に雪印乳業で食中毒事故が起こりました。
これは、生産設備の停電に起因する黄色ブドウ球菌の増殖に原因があるといわ
れています。
この問題は事後の対処のまずさによって、結果として雪印グループが分割され
るという事態になっています。
事前に取り組むべき対策はともかく、このリスクに対しての事後対策は、
生産設備を管理していた担当者が対応できる範囲の問題ではありません。
会社全体はおろか、関連グループ、流通業者、そして一般消費者まで広範囲に
影響が及んでいるからです。
こうなると、会社全体、ないし経営レベルで対処すべき問題です。
仮に工場の担当者が「こうすべき」と考えていたとしても、事後対策の段階で
はほとんど関われる部分がありません。

このように、「損害」の内容によっては事後対策は、

・「損害」に関わる関係者全体(ステークホルダー)がどの範囲なのか考える
必要がある。
・その内容によっては、より高いマネジメントレベルで対処する必要がある。

ということを踏まえておく必要がある、ということになります。

前提が長くなってしまったのですが、字数が尽きてしまったので、
今回はここまでとさせていただきます。
こうした前提で、「事後対策」をどのように進めていくかを、
次回具体的に考えていきます。
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