06.17
Tue
前回は仮説の立て方について、問題の原因を解決するための方法、すなわち方
法仮説についてご説明しました。
方法仮説は原因に対して、

「So What?」=「だから、どうするの?」

ということを繰り返すことで構築してきます。
そして、実施できるレベルまで仮説を落とし込んでいきます。

こうしたプロセスを経ずに、一足飛びに「これが解決策だ」と考えることもも
ちろんできるのですが、仮説のポイントはむしろそのプロセスにあります。
万一、解決策が間違っていた時、プロセスを追って仮説を立てていれば、
どこが誤っていたかを検証し、軌道修正しやすいのです。

このような内容を前回ご説明してきました。

さて、設備情報管理を進める手順として仮説の話が随分長くなりましたが、
ここまで

1)目的を決める。

2)仮説を立てる

ということをご説明してきました。

さて、今回は

3)範囲を決める

についてご説明したいと思います。

「範囲っていったい何のこと?」

このようにお感じになる方もいるかもしれませんね。
しかしこれも大変重要なことです。
簡単に言えば、これは

「仮説の適用範囲」

のことです。

例えば、たいへん大雑把な話ですが、
「故障を減らすために故障データ取ることが重要だ」
という仮説を立てたとします。
では、1000台の機器があったとしたら、1000台の故障データを収集することが
適切なのでしょうか?
この時点で仮説はあくまでも「仮の説明」で、本当にそれで問題を解決できる
かどうかわかりません。
その状態で、1000台すべての故障データを収集することは非常にコストがかか
るかもしれません。
当初はもっとデータ収集範囲を絞ることによって、低コストで仮説を確かめら
れる可能性があります。

また、実際にデータ管理の運用を始めると、思わぬ運用上の障害が出てくるこ
とがあります。
きちんと管理方法について設計していたとしても、何かしら問題は起こるもの
です。データ管理の範囲が広ければ小さな問題でも大きな影響を及ぼすことが
あります。
ですから、どの範囲で運用を始めるかは、なかなか考えどころです。

この範囲は「データ量」だけの問題ではありません。

仮説を立てた時に、その仮説は全ての設備に有効なのでしょうか?
例えば設備の状態監視や測定をすることで、故障の前兆や劣化が把握できる種
類の機器とそうでないものがあります。
また、在庫切れによって、多大な影響が発生する部品もあれば、そうでないも
のもあります。
つまりある情報を管理にすることによって効果が出るかどうかは対象によって
違いがあります。
(考えてみれば当たり前ですね!)
言い換えると仮説はその対象範囲によって、効果の現れ方が違うということで
す。

立てた仮説が非常に優れていたとしても、その仮説を生かすも殺すも、適用範
囲の選択次第なのです!

そして、少なくとも当初は適用範囲を絞るべきだと思います。
小さな範囲でテストをして、結果をみて仮説を再構築する、というのがオーソ
ドックスで比較的失敗の少ない方法だと思います。

範囲の絞り方は主に二つあります、

・全体を代表するサンプルを取り上げる
(例えば、あるラインだけ、ある建屋だけなど)
・仮説が効果的に適用できるものを取り上げる
(例えば、ある種類の機械だけ、など)

もちろん、ずっと絞った範囲のままで情報管理を進める、ということではなく、
設備管理情報管理の手順、

1)目的を決める。
2)仮説を立てる
3)範囲を決める。
4)データを標準化する。
5)収集の手続きを決める。
6)利用の手続きを決める。
7)運用する。
8)レビューを行う。

この一連の流れをサイクルとして何回か回す中で、徐々に適用範囲を広げてい
くのが望ましいと思います。

ということで、今回はここまでとさせていただきます。

次回は「データを標準化する」ということをお話ししたいと思います。
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