06.18
Wed
前回は、「利用の手続きを決める」ということについて具体的な方法をご説明
しました。
次の3つの方法で「利用の手続き」を作っていきます。

・目的(ゴール)の明示
・手順の決定
・マニュアル化

まず何が目的なのかを利用者にしっかりと伝えて、利用意欲を上げます。
そして、利用の手順をつくることで利用の抵抗感を軽減し、アウトプットの品
質を標準化できるようにします。
さらにその内容をマニュアル化することで、誰でもすぐに情報の利用ができる
ようにして、利用者や管理担当者の負担を下げていきます。

こうした内容をご説明してきました。

さて、今回は設備情報管理を進める具体的な手順、

1)目的を決める。
2)仮説を立てる。
3)範囲を決める。
4)データを標準化する。
5)収集の手続きを決める。
6)利用の手続きを決める。
7)運用する。
8)レビューを行う。

このうち7)、「運用する。」ということについてご説明したいと思います。

「手続きを決めたんだから、運用するなんてその手続きに沿って実施するだけ
でよいのでは?」

このように感じる方もいると思います。
しかし、問題は「想定通り運用できるのかどうか」ということです。
手続きを決めても、それは机上の話です。
現実的に無理がある場合、想定外の事態でうまくいかない場合など、実際の運
用ではいろいろな問題が出てくることが考えられます。

そこで、運用する場合にいくつか注意すべきポイントがあります。

まず、

◎情報管理の担当者を明確に定める

ということです。

実は導入までは技術管理部門が行うが、その後の対応は現場に任せる、という
ところも少なくありません。
それが悪いわけではないのですが、そのことによって、運用に支障が出ること
があります。

運用していると

「この場合、どう対処すればよいんだ?」

ということが必ず出てきます。
その時に、確認すべき人がはっきりしていない場合、人によって違う運用に分
岐してしまう可能性があります。

特に運用初期段階では作成した手続きを変更しなければらないことが多々出て
きます。
そうしたとき担当者が一種の「基準」として機能します。

・当初の想定通り運用する
・手続きの変更を行う
・イレギュラー処理で対処する

こうした判断を担当者が行うのです。
(最終的な決定はともかく、暫定的な対応はその場、その場でしていく必要が
あります)

こうした判断が、現場ごとにずれてしまうと、当初の想定通り効果が発揮でき
ないことがでます。

担当者は単に操作をよく知っている人、ということではなく、運用の基準を管
理していく人なのです。


もう一つ、重要なポイントがあります。
それは、

◎できれば、テスト運用から開始する

ということです、
情報管理の仕組みを構築すると、そのままの勢いで

「施設全体で運用しよう!」
「(複数の管理すべき事項を)一度に進めよう!」

とすることがあります。
ただ、それは多くの場合、リスクがあります。

先に書いた通り、運用時に現実的に無理がある場合、想定外の事態でうまくい
かない場合などがあって、手続きや、場合によっては根本的な仕組みを変えな
ければならないかもしれません。

当然、実施範囲が大きければ大きいほど、変更が非常に困難になります。

ですから、最初はできるだけ範囲を絞ってテスト運用を行うことをお勧めしま
す。

テストは、次の二つの方法が考えられます。

・運用対象者を絞る
・運用内容を絞る

前者は、例えば施設全体での運用が最終形だとすれば最初は1セクションや、1
工程、1フロアだけで行う、など対象の設備台数や利用人数を絞るということ
です。

後者は、故障情報の管理、保全予定の管理の両方を目標に掲げていた場合、ま
ず「故障情報の管理」の運用のみに着手する、というものです。

前者と後者は両方組み合わせれば、より範囲を絞ることができます。

こうした絞り込んだ範囲でまず運用することで、問題点を抽出しやすくすると
同時に、担当者の負担も軽減できます。

一度に広い範囲で運用すると問い合わせや問題点が噴出して、対応が追い付か
ないことがあります。
また、情報の収集も大変です。
しかし、限られた範囲であれば、対応や情報の収集も比較的容易です。
この後の工程の「レビュー」を行う上でも、楽にできます。

そこから、段階的に運用範囲を広げていけば、運用に伴うトラブルを最小限に
抑えられる可能性が高まります。

もちろん、社内事情で期限が決まっていたり、あまり時間をかけられないとい
うこともあると思います。
ただやむを得ず、見切り発車で全体の運用を開始してしまうと、かえって後々
大変になるということは、頻繁に起こります。
ですから、可能であれば短時間でもテスト運用をして、さらに可能であれば段
階的に運用範囲を広げることをお勧めいたします。

以上のように、運用で注意すべき大きなポイントを2つ挙げました。

そしてこの運用を踏まえて、最終段階である「レビュー」を行うのです。

これを次回、ご説明することにいたします。
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